ベランダでガーデニングを楽しもう
Home
2023.06.14
ベランダでガーデニングを楽しもう
マンションに住んでいると緑のある生活に憧れます。でも、今住んでいる家には庭がないからグリーンライフは夢のまた夢、と諦めていました。そんなある日、こどもたちの顔をみせるため母親が住むマンションを訪れたときのことです。ふと窓の方を見るとベランダからキラキラと木漏れ日が生まれていることに気づきました。外に出てみると、そこには2mほどのオリーブの木、花々が咲くプランター、なんとコーヒーの木まで多種多様なグリーンがあったのです。マンションでもこんなに植物が育つんだ、と驚いた私は自宅でもチャレンジしてみようと心に決めたのです。
それから8年ほど経った今、あの時に見た母親のベランダにはまだ届かないけれど、我が家にもそれなりに緑が増えてきました。今回はその経験から、これからベランダで植物を育てたい人たちの役に立つような情報を書きたいと思います。
植物初心者が最初に揃える3つのこと
1、部屋とライフスタイルに合った植物
何はともあれ植物がなくては始まりません。まずは最初のひと鉢を買いに行きましょう。好み、部屋の向き(陽当たり)、屋内屋外などを店員さんに伝えて相談しながら決めるのがおすすめです。
最初の一本としておすすめなのは50cmくらいの観葉植物。つい、自信がないからと小さい植物を買ってしまいがちですが、水やりの頻度を丁寧に調整しなければならないので実は育てるのが結構難しいです。また、大きすぎると枯れにくいものの、金額が高くなってしまうのと「育ってきた!」という喜びを感じにくくなってしまいます。
2、ガーデニングツールも揃えましょう
まず必須なのがジョウロです。おすすめはシャワーヘッドが付いているもの。土に水をあげる他に、葉っぱにも水をかけることができます。「こんなに空気が汚れているのか!」というくらい葉っぱに汚れがつくので、適度に洗い流してあげましょう。
デザインも様々なものがあり、ネットで探すと安くておしゃれなものが色々出ていますが最初は小さいもので大丈夫です。将来的に植物たちが大きくなったり数が増えたりしたときは、大きいものの方が便利。ベランダに蛇口があればベストですが、そういった物件は少ないので小さいジョウロだと必然的にキッチンとベランダの往復回数が多くなります。これはなかなかしんどいですし、朝出かける前に水やりをしようとすると確実に遅刻します。私も何回かやっているのでご注意ください。
意外と重要なのは剪定ばさみ。植物たちは春になるとぐんぐん伸びていきます。これでもか!というくらい伸びていきます。最初は「かわいい!」と思っていた植物も、伸びてきてモサモサしてくると最初のかわいさが半減します。人間も美容室で髪を切ってキレイになるように、植物にもある程度の剪定が必要になるのです。
それだけではなく、枝や葉っぱが多すぎると栄養が分散してしまうので、適度に切ってあげるのは重要なことだったりします。最初は「せっかく大きくなったのに切るなんて可哀想」という気持ちでいっぱいなのですが、いざ切ってみると他の葉っぱが大きくなり元気になるので恐れることなくやってみましょう。
他にも、植え替えや種から育てるようになるとスコップが必要になったり、小さな鉢を揃え始めると園芸ラックが必要になってきたり、本格的に取り組む人はエプロンや手袋を揃えたり。植物が増えるのはもちろん、道具が充実してくるとどんどんベランダ園芸が楽しくなってきますよ。
3、枯らすことを恐れない勇気
ある偉大なベランダガーデナーが言っていました。「命あるものはいつか枯れてしまうもの。枯れることを恐れてはいけません」と。誰でも失敗はあります。失敗を恐れず、そこから学んで次に進んでこそベランダガーデナーとして成長するのです。
かく言う私もたくさん枯らしました。なぜかタダでもらったものはだいたい枯れます。「これは生命力があるので枯れにくいですよ」と言われたものも高確率で枯れます。私の場合、原因は水のやり過ぎでした。それでもいくつかは大きく育ち、洗濯物を干すときに邪魔だ、という視線に耐えながらベランダをグリーンに彩ってくれています。
ぜひみなさんも枯らすことを怖がらずにチャレンジしてみてください!
ベランダガーデニングの注意点
◯夏、南向きのベランダは過酷な環境
住宅は南向きがいいとよく言われていますが、ベランダガーデナーにとっては必ずしも南向きがいいとは限りません。マンションのベランダは夏はかなり高温になります。小さい植物はあっという間にやけてしまうので物陰においてあげるか、先に大きな木を育てて木陰を作ると良いです。私はベランダの植物のために東向きの家に引越しました。
◯虫が出ます
もうこれは仕方ありません。人が緑を好むように、虫さんも植物が大好きです。小蝿をはじめ、アブラムシやカイガラムシ、どこから来たのかミノムシまで登場します。これはもうそういうものだと割り切っていきましょう。発生してしまったら仕方がないので殺虫剤を使っています。
◯土は捨てられないので要注意
これは意外と盲点でした。自治体によって違うのかもしれませんが、大抵は土をゴミとして出すことはできません。できるだけ再利用するのがベストですが、土を購入する際はお店の人に処理方法も合わせて聞いておきましょう。
◯ベランダは共有部分
この記事を書くまで私も意識しなかったのですが、マンションのベランダは購入者が所有する専有部分ではなく、全体の共有部分なのです。なので、土や枯れ葉などはこまめに掃除し、避難路の周辺に植物を置かないなど周囲の迷惑にならないよう心がけましょう。物件によっては植物を置くこと自体NGということもあるので、購入前に不動産屋さんに相談してみるのが良いと思います。
私が数年かけて手に入れたベランダガーデニングの心得は以上になります。あまり学んでいないような気もしますが、朝起きてベランダに出たとき、新しい芽が出ていたり花が咲いていたりするととても嬉しいです。うまくいかないことも多々ありますが、自分が楽しいということが一番大事な気がします。
ちなみに、我が家では最近植物は買っておらず、専らこどもが持ってきた種を育てています。と言っても園芸の種ではなく、リンゴやカボチャ、アボカドなどスーパーで買った食材を植えてみています。そして今年、こどもが食べたリンゴは芽を出し30cmほどに。煮物にしたカボチャのタネは今大きな葉を茂らせています。
投稿者プロフィール
赤井 恒平(あかい こうへい)
ライター・フォトグラファー。埼玉県飯能市でシェアアトリエ「AKAI Factory」を運営するなど、まちづくり業にも携わっています。
現在は築20年のマンションをリノベーションして家族4人で暮らしています。最近は休日に料理をするのが密かなブームです。
Instagram はこちら
梅雨前にやっておきたい!屋内・屋外の害虫対策7選
生ゴミを減らしたい!ダンボールコンポストで生ゴミリサイクルに挑戦しよう