3月といえば卒業シーズン、進学や就職、異動などを目前に控え、ドキドキワクワクされている方もいらっしゃるでしょうか。

我が家はここ2年、続けて受験生を抱えていまして、昨年は娘、今年は息子と、性格も目指すところも違う2人の受験を終えました。

私にとっては本当に長く感じられた2年間でした。

ようやく少し肩の荷が下りた気持ちで迎えた春です。

さて、新生活が始まるとなると、いろいろ準備も忙しいのですが、皆さん、新しいことを始めるときに「験担ぎ」はされますか？　

デジタル大辞泉（出典：小学館）によると「験担ぎ（げんかつぎ）」は

「ちょっとした物事に対して、よい前兆だとか悪い前兆であるとかを気にすること。験を担ぐこと。」

とあります。

こちらで文例として挙がっているのは「験担ぎで豚カツを食べる」。

勝負の前にはカツ丼を食べて「勝つ」ことを祈願する、という話、私のまわりにはよくあります。

「縁起を気にして物事の成功を願った行動を行う」でいうと、例えば、勝負の前にはカツ丼を食べて「勝つ」ことを祈願することなどが有名でしょうか。

また、プロ野球選手やサッカー選手が勝負運がよいことを願って、出かけるときは必ず利き足から靴を履く、などの決め事をしているといのも話を見聞きしたことがあります。

そういう話で思い出した高校時代、私のまわりではミサンガは流行りました。

手先の器用な子はスポーツをしている彼氏に作ってプレゼントしていました。

この「ミサンガ」ブームがお分かりになる方、同世代ですね。懐かしいですね。

私には「験担ぎ」で試合に連勝したような体験はなく、ふだんから信じているジンクスのようなものもないのですが、門出、というときに気になるものがひとつだけあって、それは「靴」。

自分自身の節目だなと感じるときには、靴を新調することにしています。

これまででいうと、会社を変わるとき、肩書きが変わるとき、これまで取り扱ったことよりも大きな仕事に関わるとき、に新調してきました。

これは大昔、「新しい靴は新しい場所へ連れて行ってくれる」という話をどこかで聞いた記憶があって、そのエピソードが今でも頭の片隅にあるからです。

世の中に数多あるであろう験担ぎやジンクス、おまじないの中で、なぜこれが気に入っているのかは自分でもわかりませんが、自分のこの先を意識して靴を変えるときは、特別に気合いが入るのです。

選びに行くときから、もう気合い十分です。

ファッションが好きで、服のスタイルもよく変えるのですが、なぜ靴で気持ちが切り替わるのかはわかりません。

自分へのご褒美や記念品にジュエリーやバッグを買うのとも、違うのです。
 

そのほかに、お祝い事のときには別の定番があります。

それは「桜茶」と「昆布茶」です。

「桜茶」は塩漬けの桜の花にお湯を注ぐ（※桜の花を塩抜きしてから使用するなど個々の商品によって違います）お祝いのお茶で、お見合い・結納・婚礼など大切なお祝いのときに使われるものですが、見た目も華やかなので節目のときに楽しんでいます。

もうひとつの「昆布茶」は「昆布」が「よろこぶ」に通ずる昔ながらの縁起物のお茶。

日常づかいのものとして、スーパーにも売っていますから、こちらはもっと気軽に使います。

ちなみに私の父は昆布茶が好きで、在職中はお客さまと一緒に飲むのに職場に置いていまして、父にとっては昆布茶はお祝いのお茶にはならないだろうと思います・苦笑

…と、書きながら気づきましたが、思えばこういったお茶を最近こどもたちとはあまり楽しんでいないかも…。

さっそく、この春はこどもたちとも！お祝いのお茶の時間をとろうと思います。

これからの、未来について楽しい想像をお互い話しながら、なんて素敵ですね。

猫たちにも、縁起物の鰹節でお相伴してもらおうかな。

ここでご報告があります。

私は今回を最後に『ほほえみコラム』から“卒業”します。

冒頭で我が家の受験のことを書かせていただきましたが、受験のあった2年間だけでなく、数年にわたるこどもたちの進路選択に親として伴走し、一緒に悩み、考えていくなかで、自分の人生についても改めて思うことがたくさんありました。

まだまだだと思っていたこどもたちの成長が、思ったより早かったことも刺激になりました。

これは、私がずっと「いつかは」と思っている、英国でのティーハウス巡りへの門出です。

実際に英国に旅立てるのはきっとまだ先のこと。

今は英語の勉強もじゅうぶんではなく、ここからの道のりは長そうで、この門出のために買う靴は丈夫で長持ちするものが良さそうですが・笑、まずは一歩、進んでみようと思います。

コラムを読んでくださったこと、取材させていただいたこと、関わってくださった皆さまには感謝するばかりです。

私の拙い文章にお時間をさいていただき、本当にありがとうございました。

この春、皆さまに良い出会いがありますように。

皆さまの益々のご発展、心からお祈りしております。