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練馬駅から始まる新しいライフスタイル

Town

2022.12.14

練馬駅から始まる新しいライフスタイル

職住一体型物件

池袋駅から準急で6分。

東京メトロ副都心線や有楽町線に乗り入れしているので、渋谷駅や新宿三丁目駅、有楽町にも乗り換えなしに行くことができる西武池袋線練馬駅。

急行こそ停まらないものの、六本木方面へ行ける都営大江戸線も通っていて抜群のアクセスが人気の駅です。

駅周辺は区役所があり、有名チェーン店も揃っていて賑やかですが、少し離れれば閑静な住宅街が広がっており、生活環境の整った人気のエリアとなっています。
 

そんな練馬の住宅街に、グッドデザイン賞を受賞した施設があると聞きつけたので行ってみることにしました。

 

 

 

練馬にできた職住一体型のファミリータイプのマンション『vita passo 楓の樹』

 

練馬駅から徒歩10分ほど。

住所でいうと桜台となるエリアにそのマンションはありました。

最初に目に入ってくるのは三階まで続いている赤い外階段。

通常マンションはセキュリティを考慮して住民以外は入れなくなっていることが多いのですが、この階段のおかげでアクセスしやすい開かれた印象を与えてくれます。

さて、中はどんな工夫が施されているのでしょうか。

設計を担当したつばめ舎建築設計の永井雅子さんにお話をうかがいました。

「ここは築38年のマンションをリノベーションした物件です。ベランダ側を店舗、玄関側を住居として使っていただくことを想定しています。部屋は入居される方がDIYできるよう必要最低限の造りになっていて、広さは大体50㎡くらい。副業としてお店を持ちたい方や小さく商いをしたい方を想定していて、ふたり暮らしや小さいお子さまがいる家族向けとしています」

確かに、シンプルな室内は入居者次第でどんな形にも変わりそう。

基本的に退去時は原状復帰ですが、どうしても難しい場合は応相談とのこと。

通常の賃貸物件ではなかなかない柔軟さも魅力です。


もう一つ変わっているのはメインの出入り口が玄関ではなくベランダ側に付いていること。

これも設計のポイントで、住居だと道路側のベランダは手すりを設けることで空間を分断しています。

しかし、店舗を併設するとなると外の世界とつなげなくてはなりません。

そこで、メインの出入り口をベランダ側とし、通常の玄関を勝手口の様に使う間取りになっています。

だからインターホンもベランダ側についているのです。

特に路面となる一階は通りすがりの人がふらっと覗けたりするので店舗におすすめ。

もう少しプライベートに使いたい方は二階、三階が使いやすそうです。

2022年11月の時点でクレープ屋さん、学習塾、レザークラフト作家、本屋さん、ギャラリーなど様々な方が入居(または入居予定)しています。

自分の住居の一部を「お店」という形で開くことで近所の人と顔見知りになったり、大家さんと仲良くなったりとゆるやかなつながりが生まれているのだそうです。

暮らしながらはたらく。単身向けのアパート『欅の音terrace』

ファミリータイプがオープンした2022年からさかのぼること4年。

2018年にできたのがリノベーションされた二階建ての木造アパートです。

こちらは一部屋が37㎡前後なので単身の方向け。一階部分にはその名の通りウッドデッキのテラスがあり、誰でも気軽に滞在できるようになっています。

 

こちらも路面は店舗、奥が住居という形なので、住みながらお店を開けるというスタイルが叶います。

土日だけオープンしたり、時間も生活に合わせたりとスタイルは様々です。

一階はカフェ、カレー屋さん、フェルト雑貨と駄菓子屋さんが入居。

二階はデザイン事務所、カメラマン、服飾、漢方などをやられている方々が入居しています。

小さなお店から街を楽しく変えていく

今回紹介した二つのスポットは「ナリ間ノワプロジェクト」という取り組みの一環です。

仕掛け人はお話を伺ったつばめ舎建築設計さんと、不動産企画を行なっているスタジオ伝伝さん。

「“ナリワイ”と“暮らし”が一緒にある、かつての日本の当たり前の生活、ナリワイとマルシェが人と町の間をつなぎ、その輪が町のあちこちに広がる」をコンセプトとして二つの物件を手掛けました。

 

都心の賃貸物件では大家さんも知らない、隣の人も知らない、という状態が一般的といわれています。

その当たり前を、店舗という形で自分の家を住み開きすることで人と人との関係性を作って変えていく。

2019年にはこの新しいライフスタイルを生み出す取り組みが評価され、グッドデザイン賞ベスト100にノミネートされました。

永井さんは「将来的に、お菓子などを製造できるキッチンシェアリング『ナリ間ノ竈(かまど)』も稼働させて、このエリアを面的に盛り上げていきたい」と未来の展望を話してくれました。

小さい頃持っていた「本屋さんになりたい」「お花屋さんになりたい」「ケーキ屋さんになりたい」という将来の夢。東京の新しいスタンダードが生まれつつある練馬で、今こそ叶えるタイミングなのかもしれません。

私は自分でお店をやったりはしないのですが、住んでいるところの近くにこういった緩やかな関わりが生まれる場所があると、普段の生活が楽しいものになりそうで「自分の家の近くにもできないかな」と羨ましく感じました。
 

月に一度のマルシェを目指して練馬へ!

ここでは、月に一度マルシェを開催しています(日程はHPや SNSをチェックしてください)。

こども向けのコンテンツも色々用意されており、おとなもこどもも楽しめる内容なので、ぜひご家族で出かけてみてはいかがでしょうか。

今回紹介した職住一体以外にも練馬には一人暮らしからファミリーまで、多彩なニーズに対応できる物件が揃っています。

マルシェをきっかけに、暮らしやすい街・練馬の雰囲気をぜひ体感してみてください。

 

 

 

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投稿者プロフィール

赤井 恒平(あかい こうへい)

ライター・フォトグラファー。埼玉県飯能市でシェアアトリエ「AKAI Factory」を運営するなど、まちづくり業にも携わっています。
現在は築20年のマンションをリノベーションして家族4人で暮らしています。最近は休日に料理をするのが密かなブームです。

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