自宅にアートを飾るちょっとしたコツ
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2022.10.26
コロナ禍になってからアートを買う人が増えているのだそうです。
2021年に開催されたアートフェア東京の売上げは30億8000万円(※)。
海外からの参加者が激減し来場者数は前回より4割ほど減少しているにもかかわらず、過去最高の数字を記録しました。
中でも30代から40代の購入者が増えたという声も多く、実際私も2021年、2022年と見に行きましたが、若者のグループや家族連れを見かけることが多かった印象でした。
オークションで「何十億円で落札」などビッグマネーが動くニュースが報道されたりするので「アートはお金持ちが投資で買うもの」と思われがちですが、おうち時間が増え家の中を充実させたいという人が増えたため、そういった傾向が変わってきているのかもしれません。
そこで今回のコラムでは、最近「自宅にアートを飾るデビュー」を果たした私の実体験をもとに、絵画や写真を購入するところから飾るまでをご紹介していこうと思います。
みなさまのステキなアートライフの参考になれば幸いです。
(※)出典:アートフェア東京2022 プレスリリース vol.1 https://artfairtokyo.com/press/242/pdf
何はともあれ作品を手に入れよう
では、アートはどこで買えるのでしょう。以下にいくつか候補を挙げてみます。
◯ギャラリー
ギャラリーにはアーティストが所属するギャラリーと、場所貸しをしている貸ギャラリーがあります。
アーティストが所属しているギャラリーはそれぞれ得意なジャンルや傾向があり、定期的に同じ作家の作品を観ることができたり、知らないアーティストでも自分の好みに近かったりすることが多いです。
展示は作家ごとに行われることが多く、好きな作家の作品を一堂に観ることができます。
貸ギャラリーはいわゆるレンタルスペースで展示される内容はその時によって様々です。
個人の展示のほかグループ展なども多く、新しい出会いに満ちているとも言えます。
◯百貨店・デパート
百貨店などの上の階の方には美術画廊があります。
遠目に見たことがある人も多いのではないでしょうか。
何度か入ってみたことがあるのですが有名アーティストの作品が多く、お値段もちょっと高めで敷居が高い印象でした。
著名な作家の作品など絵に価値を求める人には安心感があります。
◯イベント
たくさんのギャラリーが集まるイベントです。
コラム冒頭に書いた「アートフェア東京」は、国際フォーラムにて年に一度行われる大型イベントで、一回でたくさんの作品を観ることができ、自分の好みに合ったギャラリーを知るきっかけにもなります。
5万円前後から購入できたりするので最初に飛び込むには最適と言えるかも知れません。
会場に入るには入場料がかかります。
他にも、都内のギャラリーをバスで巡ることのできるアートウィーク東京など様々なイベントが開催されています。
◯その他
他にもネットで購入したりクラウドファンディングで入手したりするという方法もあります。
個人的にはアーティストにお会いして購入するのが好きなのですが、どうしても個展に行けない場合は、素敵だなと思った作品があるとオンラインで購入したこともあります。
購入場所がわかったら、あとは作品との出会いがあるかどうかです。
「アートは難しくて分からない」という声をよく聞きますが大丈夫。私も全く分かりません。
あ、何の保証にもなっていませんね。
確かに「アート」と言われると構えてしまいますが、私が絵を買う理由は欲しいと思うかどうかだったり、アーティストを応援したいという気持ちだったりします。
最初の一枚は難しく考えず、音楽を楽しむように好き嫌いで選ぶのがいいのではないでしょうか。
自宅に飾る方法
アートを手に入れたら次は自宅に飾りましょう。
ところが、意外とこの「飾る」ということも、私たち一般人にはハードルが高かったりします。
何を買えばいいか、どうやって使うのかわからないという方のために、いろいろ使ってみた中でおすすめの方法をお伝えさせていただきます。
◯壁にかける
最もスタンダードなやり方はやはり壁かけ。
ギャラリーなどで購入した絵は、額装されたものだと後ろに紐がついていることが多いので、そこを壁に取り付けたフックに引っ掛けて飾ります。
フックをネットで調べてみるとピンを打ち込んで固定するフックや、粘着テープで留めるタイプなどたくさん出てきますが「絵画用」と書かれているものはあまりなく、ほとんどがいわゆる普通のフックです。
作品の大きさや重さにもよりますが、フックを使わずフックを留めるピンだけを使うのがおすすめ。
数種類のフックを買ってやってみたのですが、絵をかけた時にフックが見えてしまったり、厚みで絵が傾きすぎてしまったりします。
また、プッシュピンだとグラついて壁の穴が大きくなってしまったり、すぐ抜けてしまったりするので長さのあるピンが最適なのです。
賃貸物件の場合は粘着タイプのフックを試してみてもいいかもしれません。壁に穴が開かないし、剥がすのも簡単です。
◯壁に立てかける
壁に穴を開けたくないのなら、壁に立てかけて置くのも素敵です。
額縁でもいいですが、両面アクリルの抜け感のあるものだとスタイリッシュに仕上がります。
額装されていないドローイングなどの小さな作品を挟み込めば立派なアートになります。
◯小物を使って飾る
写真立てや100均で売っている小さなイーゼルを使うのもおすすめ。
美術館で買ってきたポストカードやワインのエチケットを写真立てに入れたり、小さな作品をイーゼルに乗せたりするだけでプチ美術館の完成です。
設置場所にもうひと工夫
自宅の壁などに絵を飾る場合、ちょっと気にしたいのはライティングです。
以前引越し先を探していたときに見たリノベーション済物件で、玄関にピクチャーレールはあるけれど全く光が当たっていないということもありました。
飾ろうと思っている場所が明るくないとせっかくのアートが目に入らず残念なことに。
例えばダウンライトがあたる場所に飾ることで目に入りやすくなります。
もし、これからリフォームやリノベーション、新築を検討されているのでしたら、ダクトレールをつけておくのがおすすめです。
スポットライトなど照明の位置が動かせるので自由度が格段にアップします。
アートを飾ってから変わったこと
アートを飾ってみて一番変化したのは頻繁に部屋の片付けをするようになったことです。
周囲に物があるとせっかく飾ったアートが埋もれてしまうので、誰に言われるでもなく物をしまうように。
一つだけ気になるのはリビングに飾っているアートの真下にこども用のブランコ&鉄棒がありまして、いつか逆上がりした時にオーバーヘッドキックして飛んでいってしまうのではないかと毎日心配です。
今後は、作品を少しずつ増やして季節や気分で架け替えができるといいなと思っています。
そうなると次はしまう場所問題が出てきそうですね。
いろいろ書きましたが、結局のところアートの楽しみ方は自由です。
何をどこに飾ろうと気に入っていればそれが一番。
ぜひ自分だけのアートライフを満喫してください。
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投稿者プロフィール
赤井 恒平(あかい こうへい)
ライター・フォトグラファー。埼玉県飯能市でシェアアトリエ「AKAI Factory」を運営するなど、まちづくり業にも携わっています。
現在は築20年のマンションをリノベーションして家族4人で暮らしています。最近は休日に料理をするのが密かなブームです。
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