洗濯をもっと快適にするためのリノベーション
Home
2022.06.15
洗濯をもっと快適にするためのリノベーション
前回の記事では、マンションリノベーションでリモートワークの問題を解決したというお話をさせていただきました。(「自宅にワークスペースが欲しい!」)
今回はリノベーションにより家事をアップデートしたお話をさせていただこうと思います。
さて、みなさんは得意な、または好きな家事はありますか?私は、料理と皿洗いがダントツで好きです。
料理は食材を使って「作る」行為。
お金を出せば何でもすぐに買える時代に、手間ひまかけて自分の手で何かを生み出すというのは楽しいものです。
また、今はネットでレシピを簡単に調べられるので、見たことのない食材にチャレンジしてみたり、包丁やフライパンなどの道具にもこだわったりと楽しみは無限に広がります。
そして作ったものをこどもがたくさん食べてくれたのなら、こんなに嬉しいことはありません。
食べた後の皿洗いは無心になれる時間として楽しんでいます。
手を動かせば動かしただけ確実にキレイになっていく、そんな感覚も充実感を与えてくれます。
最近は自動食洗機の登場でその楽しみを奪われつつありますが、スキを見て食器洗いをしています。
こんな私でも唯一苦手な家事があります。それが「洗濯」です。
洗濯を好きになるために
では、洗濯の何に一番苦痛を感じているのか考えてみます。
「洗う」行為自体は洗濯機に入れればいいだけなので特に苦痛はありません。
問題は「干す」という工程にありました。
洗濯が終わると洗濯物たちは槽の中でひとかたまりになっていて、それを抱えてベランダに向かいます。
これがそこそこの距離があり、ベランダにたどり着くまでに必ず靴下が片方だけ落ちるのです。
そして、ハンガーに掛けるために一度洗濯物を足下に置き、一つ取ってはハンガーにかけ、一つ取ってはハンガーに掛けていくのです。
これがまるでスクワットのようで苦行以外の何者でもありません。
そこで、マンション購入を機にリノベーションで我が家に洗濯革命を起こすべく建築家に相談してみました。
まず最初に検討したのは、洗濯機をベランダ近くに配置できないか、ということです。
洗濯機からすぐにベランダへアクセスできればきっと楽になるはず!
ところが、マンションでは配管の問題で水回りが配置できる場所は限られてきてしまいます。
大抵の場合、トイレやお風呂を大きく動かすことはできないのです。
仮にできたとしても、リビングがいびつな形になってしまったり、ベランダから陽が入りにくくなったりとちょっとリスクが大きそうです。
さまざまなケーススタディを重ねた結果、最終的に決めた案は「洗濯物カウンター」を作るという物でした。
洗濯専用カウンターを作ってみた
そして完成したのがこちらです。
・工夫したポイント① ベランダに近い場所にカウンターを設置
洗濯物を置く台を作ることで、ハンガーにかける時スクワットをしなくて済むようにしました。
上部には市販のハンドルを設置してハンガーをかけられるようにしています。
また、スツールを一脚置いておけば乾いた後のたたむ作業も座りながらできるので快適です。
・工夫したポイント② 床のレベルを窓サッシに合わせる
建築家の薦めで、ここだけ床を高くしました。
最初は少し違和感があったのですが、暮らしてみるとベランダへのアクセスがとてもスムーズ。
本当はベランダにウッドデッキを敷いてベランダの高さも合わせるとより出入りが楽になりそうです(DIYが苦手な私はなかなか手をつけられませんが)。
また、床の素材は水を弾きやすいものにしているので、植木鉢を直接置いても平気です。
来客時には、上部のハンドルにS字フックでツル系の植物をかけたりすればおしゃれな雰囲気を演出できるのも嬉しいポイント。
使う時のことも、使わない時のことも考えられた空間に仕上がりました。
※写真は撮影のため、物をどかして最大限に演出しております。
洗濯以外にも使い道がたくさん
もともと洗濯物カウンターとして作った場所なのですが、生活をしていくうちに予想外の使い方もできることがわかりました。
①こどもの勉強机がわりになる
スツールを置けばこどもの勉強スペースに早変わりです。
まだ小さいので勉強ではなくぬり絵をしていますが、自然光の入る明るい窓際でできるのは気持ちよさそう。
将来的に宿題をする場所になるかもしれませんね。
②ちょっとした撮影ブースになる
先述しましたが私は料理を作るのが好きで、今や趣味の一つになっています。
その際、作ったものを記録のため撮影しているのですが、毎回大がかりな撮影機材を用意するのは大変ですし、邪魔になってしまうので撮影場所に困っていました。
そんなある日、この洗濯物カウンターがちょっとした撮影場所としても最適だということに気が付いたのです。
ベランダの近くですので昼間は自然光でも撮影できますし、白く仕上げた壁に囲まれているので光が回りやすく、夜でもストロボ一つで昼間のように撮影ができるのです。
料理以外にも、ちょっとした小物撮影も可能ですね。
こんな風に撮れます。
では最後に妻にも洗濯物カウンターのレビューをしてもらいましょう。
使い心地はいかがですか?
「そもそも乾燥機が付いたドラム式洗濯機を買えば解決したんじゃない?」
おっと。とても的を得た回答ですが、これ以上聞くと洗濯物カウンターの存在価値が危ぶまれるので聞こえないふりをすることにします。
リフォームやリノベーションはただ部屋をきれいにするだけではなく、自分の暮らしを見つめ直し、本当に必要なものを考えると真価を発揮します。
趣味のためのスペースを作るのも良し、快適に暮らせる機能を盛り込むのも良し。
自分だけの住空間を作ってみてはいかがでしょうか。
家づくりは自由なのですから。
▶ほほえみライフのリフォームサービスはこちら
←Prev:「心地よいバスタイムのために。簡単お風呂のカビ対策7選」
→Next:「【埼玉県のレトロスポット】リニューアルした西武園ゆうえんちで昭和ノスタルジーをここまでもかと満喫するべし(前編)」
投稿者プロフィール
赤井 恒平(あかい こうへい)
ライター・フォトグラファー。埼玉県飯能市でシェアアトリエ「AKAI Factory」を運営するなど、まちづくり業にも携わっています。
現在は築20年のマンションをリノベーションして家族4人で暮らしています。最近は休日に料理をするのが密かなブームです。
Instagram はこちら