使い継ぐインテリア
Life Hack
2024.09.11
我が家には長く使っている椅子が2つあります。
ひとつは15年ほど使っている仕事用の椅子。無垢の木でできていて座面には布が貼ってあるシンプルなデザインで、座ると少し硬さを感じるけれど、机に向かって作業をするのにはぴったりです。もちろん、この原稿もその椅子に座りながら書いています。一人暮らしの頃に買ったもので、10万円はしなかったと思いますが当時の自分にとっては思い切った買い物でした。何度か引越ししたけれど、ずっと一緒に暮らしている相棒です。もうひとつはこども用の椅子。私が小さい頃使っていたもので、かれこれ40年ほど前のものです。母親が大事に取っておいたらしく、私に娘が生まれたとき譲り受けました。
世の中にはリーズナブルな椅子がたくさんあるし、最近は月額でレンタルできるサブスクリプションサービスまで出てきていたりと、部屋の模様替えをするようにインテリアを換えることもできます。でも、自分は「いいものを長く使う」のが好きで、できれば大切に使って次の世代に引き継げたらと思っています。
ていねいに直しながら使っていく
その時は突然訪れました。ある日、机に向かって作業をしていると、座り直すたびに「キュ、キュ」と聞きなれない音がします。なんだろう?と思い椅子を調べてみると一部はめ込み部分が外れてきていたのです。気になるので思い立ったらトンカチでこんこん叩いてはめ込みながら使い続けていました。
時を同じくして、こども用の椅子にも異変が起きました。こちらはちょっと重症で、肘掛けを支えているパーツが根本から折れてしまっていたのです。
どちらも使用には問題ないのですが、放っておいて盛大に壊れてしまっても困るので修理することにしたのです。こういう時は購入したお店やメーカーにお願いするのが一番だと思うのですが、こども椅子はどこで買ったのか分かりません。そこで今回は、木材の街・埼玉県飯能市に工房を構える「コサカクラフト」さんに相談してみることにしました。
コサカクラフトさんは無垢の木を使った家具を製作しています。オリジナルデザインのインテリアはもちろん、修理やリメイクも行っています。さっそく椅子を持ち込んでみてもらいました。
「仕事用の椅子はすぐ直りますよ。一度分解して接着剤を入れておきます。それだけだとまた数年で外れてきてしまうかもしれないので、目立たないようにビスも打っておきましょうか。
こども椅子の方は、ちょっと大変ですね。接着剤でくっつけてもすぐに取れてしまうと思います。パーツを作り直すようなので、もしかしたら買った方が安くなるかもしれません」
悩んだ結果、今回は仕事用の椅子のみを修理してもらい、こども椅子はそのまま限界まで使って、残念ですがゆくゆくはお別れをすることにしました。
捨てる以外の選択肢
形あるものは、使っているといつか必ず壊れてしまいます。そうなった時、家具だったらリメイクという活用方法もあるのです。今回修理をお願いしたコサカクラフトさんでも、昔使っていた大きな机を今の生活に合わせてサイズダウンしたり、使い勝手を良くするために引き出しをつけたりといったこともしているのだそうです。
とはいえ、暮らしていれば様々な事情で物を捨てなければならない場面があります。そんな時、すぐに粗大ゴミにしてしまうのではなく、リユースサービスを使ってみるのも一つの手段です。限りある資源を必要としている誰かの元に届けてくれる。人にも地球にも優しいサービスですね。
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◯ほほえみライフではリユースサービスとして不用品処分(エコ回収)を紹介しております。詳細はこちら(https://hohoemi-life.seiburealsol.jp/service/waste-collection/)
◯コサカクラフト https://kosakacraft.jp/
本コラムは、株式会社西武リアルティソリューションズからの依頼にもとづき、以下、投稿者のコメントを編集して掲載しております。
投稿者プロフィール
赤井 恒平(あかい こうへい)
ライター・フォトグラファー。埼玉県飯能市でシェアアトリエ「AKAI Factory」を運営するなど、まちづくり業にも携わっています。
現在は築20年のマンションをリノベーションして家族4人で暮らしています。最近は休日に料理をするのが密かなブームです。
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