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アナログ回帰のススメ 〜スマホが壊れた話

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2022.03.23

アナログ回帰のススメ 〜スマホが壊れた話

スマホ

日に日に暖かくなり、桜前線が気になる頃となりました。

年度末でなにかとお忙しい方もいらっしゃるでしょうか。

私は例年あまり年度末は気にせずに過ぎるのですが、今年は子どもたちの進学などあって落ち着きません。

今日は、そんななかで「アナログ回帰しよう」と思った出来事について、書いていきます。

なんでもデジタル化が進むこの頃ですが、だからこそ、やっておいたほうがいいと思ったアナログなこと、のお話です。

突然スマホが!動かない!?

それは、ある日、都内の出先で起きました。

・・・ともったいぶって書くほどのことではないですね。

2月末のある日の夕方、私のスマホが急に動かなくなったのです。

ふと、時間を確認しようとバッグから取り出したら、画面が真っ暗。

画面をタッチしても、うんともすんとも言わない、再起動してみようとしても、画面がつかないから電源も切れません。

なんとかならないかとサイドボタンを長押しすると、警報音が大きな音で鳴り響き、うっかり落としそうになりました。

そんな機能があるとは知りませんでした。

 

幸いなことに、このとき、時間の余裕はありました。

仕事の予定に数時間空きがあって、合間に少しのんびりしようと出た先でのことだったのです。

お茶でもしようかと思っていたのですが、そんなことは言っていられない、と近くの携帯電話ショップに向かいました。

スマホが使えないため、店頭で修理・相談するための予約はできません。

直接訪ねて相談するのが一番早いと考えての判断です。

しかし店舗検索ができない、地図が見られない、乗り換え案内のアプリが使えない、という状態です。

近くに店舗があって、本当によかった!

 

目当ての携帯電話ショップに着くと、簡単に状況の確認をしたあと、すぐに詳細な相談ができるよう手配してくれました。

そして約1時間後に出た結論は、「主に画面が故障/修理して直るかどうかはわからない/かつ画面からの操作ができない現状ではデータの移行などが不可能」というもので、伝えてくれたスタッフさんに思わず「打つ手なし、ですね」と返答してしまいました。

要するに、買い替えないと何もできない状態です。

最も気になるのは、LINEや写真などスマホ本体に入っているデータがどうなるのかですが、基本機能である電話もできません。
 

連絡手段は公衆電話!?

公衆電話

やれやれ、と店を出て、ここからがちょっとバタバタです。

店を出たのがちょうど予定していた仕事の集合時間で、遅刻が決定。

連絡先がわからないし、調べることもできず、で先方に遅刻の連絡はできません。とりあえず行くしかない。

 

しかしその前に家族に状況を知らせねば子どもたちが心配すると思って、公衆電話を探しました。

都心なので、百貨店に行けばひとつはあるだろう、と行ってみるとこれが正解で、百貨店内に公衆電話はありました。

しかし、私に小銭の手持ちがなかった!

今度は都心なのが裏目に出て近くにコンビニがないので、地下の食料品売り場へ駆け込んでパンを買い、100円と10円硬貨を手に入れ、公衆電話に戻りました。

 

だがしかし、ここからがまた長かった、のです。

自宅に電話してみるも、在宅のはずの子どもたちは出ません。

だって、ふだん、知らない番号もしくは番号非通知の電話には出るなと教えているのです。

公衆電話からの電話に出るわけはないのです。

そして我が家は留守番電話を設定していません。

子どもたちの携帯電話の番号を私は覚えていないし、直接伝える手段はないので、夫から伝えてもらうべく、会社にいる夫の携帯電話に電話しました。

しかし、こちらも出ません。

夫は携帯もLINEの着信も全然気にしない人で、たびたび子どもたちに文句を言われていましたが、今日も通常どおり、でした(残念です)。

 

そんなわけで、家族への直接連絡はできませんでした。

さて、困りました。困りましたが、とにかく早く仕事には行かねばならぬ、で思いついたのが実家です。

私の実家に電話して、母から子どもたちにLINEを入れてもらうことにしました。

こちらへの連絡は早いです。

昭和〜平成と携帯電話がない頃に公衆電話から何度となくかけた番号は、ボタンを見ないでも押せるくらいに覚えています(押し間違えたら音でわかりますよね)。

しばらくして父が出てくれたときには、やれやれと、安堵のため息が出ました。

まぁ、父に状況を伝えてからそれが母に伝わるのに時間がかかって、もう一度小銭を作る羽目になりそうだったのには冷や汗をかいたのですが、LINEで私の家族全員とそれぞれ毎日のように連絡を取り合っている母に伝わればあとは安心、自宅への連絡は全て任せて、仕事に向かうタクシーに乗ることができました。

 

   
この日はこのあと大きなトラブルはなく、帰宅することができました。

帰宅途中、コーヒーショップで買ったコーヒーを飲んだときに、どっと疲れが出たのを覚えています。

歩き回ったわけでもないし、悪いことは何も起きなかったのですが、とにかく疲れた夜でした。

そして感じたのが、自分の「スマホ依存」。

情報はすべてスマホに入っているからと安心していましたが、すべて入ってるからこそ、壊れたときの対策をしておかないといけなかったのだなー、とコーヒーを飲みながらしみじみ思いました。

2週間で気づいた私の「スマホ依存」

さてその後、の話です。

実は、2週間ほど新しいスマホに移行しないで過ごしてみました。

これは、家に置いてあった古いスマホで電話が使えた、その電話でショートメッセージが使えた、自宅PCでLINEが使えた、の3つが揃ったからできたこと。

最低限必要な連絡はできたため、そのまま過ごしていたのですが、その生活で「毎日アプリで情報を見る癖がついていた」のと「その時間が長すぎた」のに気づきました。

仮のスマホとPCでできないことが、スマホ用のアプリを見ること、で特に気になったのが、インスタグラムとニュースアプリの閲覧時間。

どちらも、見なければ見ないで時間は過ぎていくのです。

そんなの当たり前、なのですが、この2週間を過ごすまで、私はそんなにスマホを見ていないと思っていて、見る癖がついていること自体にも気づいていなかったですし、見られない最初の2〜3日、本当に落ち着きなくスマホを触っている自分にびっくりしました。

少しでも手持ち無沙汰になると、画面を見ようとするのです。

そしてそれらをPCでログインしてまで見るか、というと「見ない」のですね。

ということは、マメにチェックしているわりに常時見たいほど熱心ではなく、見るのはただの習慣みたいなもの。

それなのに、思った以上に見ようとしている自分がいる。

客観的に見てけっこうな時間の浪費をしていたわけで、これは意外でした。

自分のことって、わかっていないものですね。

そんな、よくある「スマホ依存」の典型を実感しましたが、反面、スマホアプリがあるからこその便利さは捨てがたい、という例も実感しました。

この期間、なくて困ったのが、スケジュール管理アプリ、銀行アプリ、交通機関の乗り換えアプリ、パスワードの管理アプリ。

この4つがすぐに見られないのは本当に不便で、なかでも特にスケジュールとパスワード! 

この2つは、自分では覚えているつもりで全く覚えていないことがたくさんあるとよくわかって、ちょっと情けない気持ちになりました。
 

アナログ回帰をします!

長々と書いてしまいましたが、この「事件」とその後の2週間のおかげで、私は「アナログ回帰」をしてみています。

スマホが壊れたときのために、私がやると決めたのは、以下の5つ。

 

1)    最低限必要な連絡先などを記したノートを持つ

2)    10円・100円硬貨を常時携帯する

3)    交通系ICカードとチャージ用紙幣を持つ

4)    パスワードは「紙に書き留めておく」

5)    よく使う駅などの自分にとっての「要所」にある公衆電話を把握する

 

1と2は、セットで用意ですね。

携帯電話等がなくても公衆電話から連絡ができるようにしておくこと。

これは自分で電話できない事故や急な何かの際にも、あるとよいかなと思います(テレホンカードでもよいです。まだ公衆電話はテレカ使えます)。

3は、スマホで電車賃を決済している場合を考えて、です。

スマホが壊れたから電車に乗れない!帰れない!なんてことがないように。

あとこれ、実はお財布を忘れたときに便利です。

交通系ICカードで決済できるお店やタクシー、意外と増えていますよね。

4は、手で書くと記憶しやすいという説があるので、覚えやすくするための案です。

パスワードを持ち歩くのは、ちょっと危険だと思います。

そして5は、公衆電話の場所って意外と知らないことが多いから。

実際、この2週間で私が確認したところ、複数の線に乗り継ぎがあるような駅でも「片側のホームにひとつ」しかないということがありました。

その駅の場合は、改札を出た駅構内、その周辺にもなかったです。

逆に、都心だからないだろうと思った銀座の交差点まわりには、パッと見てわかる範囲に数カ所あって意外でした。

実際に使いたいときは慌てていて、すぐに見つけられないこともあると思うので、よく使う場所で公衆電話が目についたときには、なんとなくでもいいから覚えておくと便利です。

 

そしてもうひとつ、やっているのがスマホアプリの使用制限。

これは壊れたときのためではなく、スマホの利用時間を少なくするために、です。

利用時間が減った期間、明らかに肩こり・目の疲れが減ったと感じたので、いい機会だから利用時間をできるだけ減らしてみるつもりでいます。

今は家ではあまり見ないため「移動中にはSNSを見ない」というのをルールにしていますが、少しずつ家での使用時間が増えて(戻って)きているのを感じるので、多くなってきたらスマホにある「休止時間」や「(アプリの)使用時間の制限」を設定して、コントロールするのもいいかなと思っています。

 

なんでもスマホひとつでスマートにできるのも、かっこいいなと思っているのですが、壊れたら周囲に迷惑をかけるというのでは、スマートではないですよね。

少しだけですが、アナログ時代の習慣を取り戻して、スマホが壊れたくらいでは慌てないようにしておこうと思います。

私の失敗話に最後までお付き合いくださって、ありがとうございました。笑 

 

 

 

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投稿者プロフィール

宮本良子(Ryoko Miyamoto)

TVCM、PR番組プロデューサー。4人家族+保護猫姉妹2匹のマンション暮らしです。好きなものは、児童書、紅茶、スコーン、クラシックカー。英国でティーハウス巡りをするのが当面の夢です。

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