流れゆく時を愉しむ 心のゆとりを持つ方法
Life Hack
2024.12.25
2024年も年末が近づいてきました。今年やり残したことについて頭を巡らせている方も多いのではないでしょうか。
私が今年中にどうしてもトライしたいことの1つは、娘と山登りをすること。1歳になったばかりの娘を登山専用のベビーキャリアに乗せて、趣味の山登りを再開することです。
時間に追われた初めての子育て
2024年のテーマは「時間」でした。会社員時代の私にとって時間とは「捻出するもの」。工夫を重ねて時短方法を研究し、やりくりを重ねながら自分のしたいことをする時間を作ってきました。
しかし、子育てでは思い通りに時間の捻出ができません。どうしてもこどもに翻弄され、小さなことでさえ自分のペースで進められませんでした。
半年を過ぎると、予定の半分も終わらないうちに1日が過ぎていくことへのストレスや、眠れない疲れが溜まり、体調を崩すことも。これでは子育てがつらくなってしまいます。スキマ時間を努力して捻出するといった考えから、流れゆく時間を肯定する必要が生まれました。
初めての子連れ登山
こどもが寝てくれた時間を使ってひと休みするよりも、先に離乳食を作ったり、お風呂を洗ったりしておけば後の自分が楽なのは確かです。しかし、それを繰り返していると気持ちが疲弊します。そこで、したいことに全振りする1日を作ることが大切だと思い立ちました。私にとって、それは子連れ登山に行くことです。
登山と言っても、自宅から近所にある里山の頂上を目指す散歩ルート。ベビーキャリアに娘用の食事とお茶、おむつなどを放り込み、勢いのまま実行しました。
久しぶりの山歩きは、晩秋のよく晴れた空に紅葉が美しく映え、ルート上にある川のせせらぎが心地よく感じます。娘の体重は約9キロですが、背負ってしまえば重くて歩けないこともありませんでした。
言葉にならない娘のおしゃべりを聴きながら、一歩ずつ集中して歩みを進めます。たどり着いた頂上では、久しぶりに体を使った心地よい疲労感と、何事もなく目的地へ着いた充実感でいっぱいになり、思わず深呼吸を繰り返しました。
したいことを優先したことで、気持ちにゆとりを感じる貴重なひとときをたっぷりと味わいました。
今を楽しみながら、時が熟成するのを待つ
ルートの途中で出会った方に、ゆずと葉とうがらしをいただきました。ゆずは砂糖漬けにすることに。冬の間、少し調子が悪くなった時にお湯に溶いて飲むと、体が温まります。
果汁を絞って種を濾し、絞った実のワタを取り除いて皮を細かく切ります。ビンに実の重量よりほんの少し少なめに用意した砂糖と皮を交互に重ねて、絞った果汁をそそぎ入れました。
ゆずの砂糖漬けは2週間ほど経つと飲み頃になります。時間を重ねることで熟成され、味が完成するのは手作りの食べ物ならではの魅力。将来の自分に喜びをプレゼントしている気持ちになります。
皮の痛んだところを取り除きながら、丁寧に果汁を絞り、皮を刻む作業に集中していると、フル稼働している脳が休まる気がするから不思議です。これが今を楽しむということなのかもしれない、とも思います。
しなければならないこととしたいことの間で悶々としながら、毎日がただ過ぎていく流れを止めたい。そのためには、自分の大好きなこと、してみたいことに集中する時間をもつことが、心のゆとりにつながると実感しました。
忙しい毎日に夢中になって、疲れていると感じたら、まずは自分を楽しませる時間をぜひ作ってみてください。
本コラムは、株式会社西武リアルティソリューションズからの依頼にもとづき、以下、投稿者のコメントを編集して掲載しております。
投稿者プロフィール
高橋みさと
自然に近い場所を求めて2021年に都内から郊外へ移住。
ライター業をしながら米や野菜づくりに挑戦しています。
趣味は登山と外で遊ぶこと。
発酵に興味があり、コンポストを利用して生ごみを捨てない生活を実践中です。
http://turumayu.studio.site
本好きの悩み。どこにしまってます?